「立川空想不動産」に対する想い
立川駅前の商業集積が進み、利用客は増加しているにも関わらず「街全体には人が流れていない」というのが現状です。点ではなく、面での集積を目指し、街の使い方を変えて新しい郊外の価値を再考することが、この「立川空想不動産」の取り組みによって実現できればと考えています。
どうしてシネマ通りなの?
かつて米軍基地のゲートが存在していた立川駅北口周辺は、いまだ当時の情緒を残す物件が数多く残るエリア。よくも悪くもそれは、立川に残る唯一の立川らしさでもあります。しかし、このまま中心市街地の空洞化に歯止めが効かなければ、それらはマンションとなり消えていくのです。いわゆる懐古主義的に建物や街並みを残すのではなく、雰囲気を残しつつ、使い方を変えることで新しい価値を付加はできないだろうか? このプロジェクトは、そうした想いからスタートしました。
「シネマスタジオ」プロジェクトとは?
シネマ通りは、駅から少し離れ商業機能が低下した、いわゆる旧来型の商店街です。立川という街は、もともと買い回り行動が駅周辺で完結しており、これまでのような空き店舗対策によって、こうした商店街を再生することは非常に難しい状況でした。
一方で、東京の西側エリアには大学が多く、若年人口も多いという地理的メリットがあります。彼らが街に滞在する時間を増やすにはどうしたらよいのか? そこで私たちは、シェアアトリエ、シェアオフィス等の若い人が活動できる拠点をつくり、交流人口を増加させることで、衰退した商店街を再生しようと考えました。
第一弾となる「シネマスタジオ」プロジェクトでは、店舗の2階部分をアトリエとして、若手クリエイターの創作活動を通じた活動の拠点に。また1階部分には、地域住民がふらっと立ち寄れる、コミュニケーションの促進を目指したカフェも併設いたします。